無形文化遺産に日本食(和食)が登録される理由。経済効果は?選考基準は?

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無形文化遺産に日本食(和食)が登録される理由。経済効果は?選考基準は?

 

建築物等の有形文化財の保護と継承を目的としているのが世界遺産なのに対し、民族文化財、フォークロア(風習や伝承)等の無形の文化を保護対象とする事を、

無形文化遺産と呼びます。これらはいずれもユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の事業です。

日本国内でも多くの無形文化遺産が登録されていますが、今年の12月に開催されるユネスコの政府間委員会において、

日本の「和食」が無形文化遺産に新規に登録される見通しだそうです。食の無形文化遺産登録は日本において初めての事です。

和食 無形文化遺産登録 理由

 

 

無形文化遺産とは?

無形文化遺産に登録される為には、「無形文化遺産保護条約」を締結している締結各国が登録を提案し、政府間委員会が最終決定を下す必要があります。

無形文化遺産に登録されたものは「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」か、「緊急に保護する必要がある無形文化遺産の一覧表」のどちらかに掲載されます。

 

無形文化遺産には5つの分野があり、該当する分野を推薦書のフォームに記載する事になっています。

 

  ・口承による伝統及び表現(言語を含む)

  ・芸能

  ・社会的慣習、儀式及び祭礼行事

  ・自然及び万物に関する知識及び慣習

  ・伝統工芸技術

一例をあげると、日本の無形文化遺産では、歌舞伎や能楽、雅楽が芸能分野に、京都祇園祭の山鉾行事が社会的慣習分野に、結城紬が伝統工芸技術の分野に該当します。

 

無形文化遺産は世界遺産と異なり、厳しい審査基準はありませんが、「無形文化遺産保護条約」の発効以前に「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」として、

登録されたいくつかの遺産に関しては、選考基準と考慮基準が設けられていました。

 

 選考基準

・類ない価値を有する無形文化遺産が集約されている事

・歴史、芸術、民俗学、社会学、人類学、言語学または文学の観点から類ない価値を有する民衆の伝統的な文化の表現形式である事

 

 考慮基準

・人類の創造的才能の傑作としての卓越した価値

・共同体の伝統的、歴史的ツール

・民族、共同体を体現する役割

・技巧の卓越性

・生活文化の伝統の独特の証明としての価値

・消滅の危険性

 

これらの選考基準のいずれかを満たし、さらに考慮基準を踏まえて選ばれたものが傑作宣言に選出され、日本では、能楽、人形浄瑠璃文楽、歌舞伎、雅楽、組踊が選ばれています。

 

 

無形文化遺産に日本食が登録

12月のユネスコ政府間委員会で日本の「和食」が無形文化遺産に登録されるニュースが報道されましたが、政府は2012年の3月に、

和食・日本人の伝統的な食文化」の登録を提案していました。

 

各国から数多くの登録推薦がある為、ユネスコ事務局の審査処理能力に限界がある事から、2013年の審査分から、提案は各国1件に制限されている中で、

担当省庁である文化庁は、数件ある審査待ち案件の中から、「和食」を最優先審査案件として提案したそうです。

提案内容には、「四季や地理的多様性による新鮮な山海の幸の利用」、「自然の美しさを表現した盛付方法」、「正月や田植えといった伝統との密接な関係」が

強くアピールされていた様です。

 

食の無形文化遺産は、「フランスの美食術」、「地中海料理」、「メキシコの伝統料理」、「トルコのケシケキ(麦粥)」の4つが既に登録されています。

 

経済効果は?

和食が無形文化遺産に登録されれば、日本食用の食材輸出が活発になり、国外の日本食業者にとっても追い風になると言われています。

和食に使われる清酒、味噌、醤油等、全国各地の伝統的食品の製造現場を訪れる外国人観光客やメディアが増える事も予想されます。

また、和食がブームとなれば、米の消費が拡大する事も期待できる為、無形文化遺産登録がもたらす経済効果はかなり高いものと考えられている様です。

 

 

海外の人にとって、和食は栄養バランスが良く低カロリーな食事であり、日本に留学して和食がメインの食生活になった事から、

ダイエットに繋がったという体験談を語る人もいます。また日本が長寿大国となったのも、和食中心の生活がもたらした成果であったと言えるでしょう。

ただし、現代の日本家庭の食事は欧米化が進んでいて、一汁三菜という和食の基本通りの食事を取っている家庭は少なくなりました。

和食が無形文化遺産に登録されたなら、それは守らなければならない伝統であるという証明です。皆さんの食生活を見直すきっかけにも

繋がればいいですね。

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